「宅建士の資格を取りたい!」
そう思い立ったものの

何から始めればいいか分からない……
と、悩んでしまう方も多いと思います。
そこで今回は、宅建の勉強経験がない方がゼロから独学するには何から手を付ければいいのか、どういった手順で学習を進めればいいのかをナビゲーションします。
先に、宅建独学のざっくりした流れをまとめます。
- STEP1勉強道具をそろえる
テキストや問題集など
- STEP2テキストを、ひと通り読む
全体感をつかむ
- STEP3テキストと一問一答を反復
分野ごと(章ごと)にテキストを読み、対応する過去問にチャレンジ
- STEP4過去問まつり
過去問をひたすら解きまくる
- STEP5直前対策
模試、法改正の学習
- STEP6宅建試験
ふぁいと!ヾ(´∀`)ノ
ここからは、もう少し細かく、宅建を独学する勉強法を紹介していきます。

●この記事を書いた人
サイト管理人:宅建士
不動産会社に勤務してた人。独学で宅建合格。
自分の周りに宅建の勉強法で悩む人が多いので、このサイトを秘伝書に残すべく、いろいろ書いてます。
宅建の独学は、何から始める?
宅建独学の最初の1歩目は「宅建の勉強に必要な道具を揃える」です。
宅建の学習方法はいたってシンプル。
- テキスト(教科書)で、知識をインプット
- 問題を解き、理解を深める
この繰り返しです。
受験勉強や、一般的な資格試験と同じ感じですね。
なので、最初はテキストと問題集を買いそろえましょう。
宅建の教材は、本屋さんの資格試験コーナーで購入できます。
宅建はメジャーな国家資格のため、テキストと問題集は書店に山積みされているはず。
「テキストの種類が多すぎて、どれを選べばいいのか分からないよ~」と混乱しそうな方は、次の記事をご参照ください。
おすすめの宅建テキストを、費用別に紹介しています。
もしくは、宅建の通信講座を利用すると、最新のテキストや過去問集、動画講義が一式、そろいます。
利便性や合格率を重視するなら、通販講座でサクッとスタートを切るのもアリです。
テキストと問題集を買った後、どうする?
宅建のテキストと問題集が用意できたら、いよいよ学習スタートです。
まずは、テキスト(教科書)をひととおり、ざ~っと流し読み、全体像を把握しましょう。

テキストをひと通り流し読みして「全体像」をつかむ
ちなみに、宅建の学習範囲は以下の4分野になります。
宅建の分野 | どんな内容? |
---|---|
民法・権利関係 | ・不動産の所有権、地上権、抵当権 ・売買契約、賃貸契約 ・契約の履行や解除 ・相続、遺言 ・特殊な権利(賃貸借、地役権など) |
宅建業法 | ・宅地建物取引業者の登録・免許 ・取引に関する業務の規制(広告、契約書類など) ・契約の重要事項説明の義務 ・業者の義務と責任 ・消費者保護の規定 |
法令上の制限 | ・建築基準法に基づく制限(用途地域、建ぺい率など) ・都市計画法による土地利用規制 ・環境保護や景観に関する法律 ・土地利用の制限に関する法規 ・道路法や河川法などの関連法令 |
税・その他 | ・不動産取得税や登録免許税 ・売買契約に伴う税金 ・相続税や贈与税の基本知識 ・資産の評価方法 ・その他不動産関連の税制 |
統計 | ・不動産市場の動向や統計データ ・取引価格の推移や地域別価格 ・物件の需給バランスに関する統計 ・統計を用いた市場分析 ・不動産関連の経済指標 |
「民法では、○○を学ぶのか~」
「宅建業法では○○を学ぶのか~」
ぐらいの感じに、ざっくりと全体の規模感や流れを確認しておくと、学習イメージがつかみやすくなります。

宅建に、実技試験はありません!
試験は4択問題に答えていく、マークシート形式です。
テキストを細かく読み、対応する過去問にチャレンジ
テキストをひととおり読んで、宅建試験の全体像を掴めたら、今度はテキストを改めて読み直して、細かく丁寧な学習に入ります。
- STEP①テキスト
民法「相続」の項目を読み込む
- STEP②問題集
民法「相続」の箇所のみ解き、答え合わせ
問題集を解き、迷わず回答できた場合は、次のチャプターへ進みます。
問題集を解き、不安を覚えたら再度、テキストを読み直して理解を深めます。
あとは、ひたすらこの流れを繰り返しです。
テキスト1冊をじっくり、ぜんぶ読んでから問題を解く
テキストを章ごとに読み、読み終わった時点で対応する問題を解く
直前に学んだ内容の問題を、記憶が新しいうちに解くことで、理解度を試し、記憶に定着させていきます。
過去問10年分を3周回
テキストの細かい読み込みや、おおよそのインプットが終わったら、今度は「過去に、実際の宅建試験で出題された問題を、年度別に通しで解く」チャレンジに入ります。

宅建の試験時間は2時間
宅建の試験問題は50問
年度別の過去問をぶっ通しで解き続けることで、実試験の際に必要となる「問題を続けて解く体力と集中力」も身に付きます。
また、50問近くの過去問を通して解けば、50問を2時間で解くためのペース配分や、出題傾向も肌感覚で分かってきます。
【直前対策】模試、法改正の学習
「テキストはおおよそ理解できた」
「過去問も解きまくった」
「分からない点も、ほぼ復習した」
ここまできたら、あとは、直前対策に入りましょう。
この段階まで到達したら、宅建合格はもうすぐそこです!
宅建独学の勉強順は?どの分野から進める?
宅建はどの分野から勉強するのかについては「人による」が正解です。
ただ、この回答ではまったく役に立たないと思うので、誤解を恐れずに私なりの考え方をお伝えすると、
- STEP①宅建業法
- STEP②権利関係(民法など)
- STEP③法令上の制限(都市計画など)
- STEP④税
- STEP⑤統計
(法学部卒など)
- STEP①権利関係(民法など)
- STEP②宅建業法
- STEP③法令上の制限(都市計画など)
- STEP④税
- STEP⑤統計
- STEP①宅建業法
- STEP②権利関係(民法など)
- STEP③法令上の制限(都市計画など)
- STEP④税
この順番がよいかと。
馴染みのある分野から進めて自信の底上げをしつつ、得点源を増やしていく独学スタイルです。
宅建業法
「宅建業法」は出題数が多く、かつ、回答しやすい問題が多いので、真っ先におさえておきたい分野です。
実際の宅建試験では、20問出題されます。
ぜんぶ正解する勢いで学習すると、その後がラクになります。
全日本不動産協会、不動産保証協会が運営する宅建コラムにも、宅建業法から勉強をスタートする人が多いと書かれていました。
出題数の多い科目である宅建業法から順に、権利関係→法令上の制限→税・その他の順番で勉強する人が多くみられます。
民法・権利関係
「民法」「権利関係」は、ひたすらややこしいので、相関図を書いたり、問題をじっくり読みこみながら学んでいく必要があります。
権利関係は、学習時間を取られやすいので、今回は優先度を「宅建業法」の次に置きました。
実際の宅建試験では、14問出題されます。
法令上の制限
「法令上の制限」は暗記項目が多いので、早めに学習をはじめてしまうと、のちの復習が大変です。
ただ、記憶力に自信がある方や、不動産の売買をなりわいとしている方、不動産の売買をこれからビジネスにしたい方は、早い段階で勉強に入るのもいいと思います。
実際の宅建試験では、8問出題されます。
税
「税」は、どうしても勉強時間が取れない場合は、捨ててもよいです。
しっかり理解できていれば得点しやすい分野ですが、出題数も少なめなので、今回は後回しとしました。
実際の宅建試験では、3問出題されます。
統計
「統計」は、毎年、数値が変わるので、先回りの独学が難しい分野です。
試験の直前に目を通しましょう。
実際の宅建試験では、5問出題されます。
宅建:参照サイト