宅建を独学で学び、3か月で合格するための勉強法について、お話します。
よく、

宅建は3か月では無理www
と、謎マウントを取ってくる人がいますが、気にしなくて大丈夫ですよ。
もちろん、半年とかの長い独学時間が取れる人のほうが有利ではありますが、3ヶ月で合格を掴み取った人はたくさんいます。

■この記事を書いた人
サイト管理人:宅建士
不動産会社に勤務してた人。独学で宅建を300時間ぐらい学び合格できました。
自分の周りに宅建の勉強法で悩む人が多いので、このサイトを秘伝書として作成しています。
宅建を独学3ヶ月で合格するのは無理……ではない!【合格可能】
宅建は、独学3か月でも合格できます。
ただし、勉強方法が悪いと、ふつうに落ちます。
結論から言えば、学習時間300時間を確保し、正しい勉強法でポイントを絞って独学を進めれば、合格は可能です。

宅建の試験は、全50問中35点前後を取れば合格できるシンプルな仕組みです。
参考までに、過去10年間における宅建試験の、合格基準点を確認してみましょう。
年度 | 合格率 | 合格基準点 |
---|---|---|
令和6年 | 18.6% | 37点 |
令和5年 | 17.2% | 36点 |
令和4年 | 17.0% | 36点 |
令和3年12月 | 15.6% | 34点 |
令和3年10月 | 17.9% | 34点 |
令和2年12月 | 13.1% | 36点 |
令和2年10月 | 17.6% | 38点 |
令和元年 | 17.0% | 35点 |
平成30年 | 15.6% | 37点 |
平成29年 | 15.6% | 35点 |
平成28年 | 15.4% | 35点 |
平成27年 | 15.4% | 31点 |
平成26年 | 17.5% | 32点 |
平均 | 16.24% | 34.92点 |
出典:一般財団法人 不動産適正取引推進機構|試験実施概況(過去10年間)
合格基準点の平均 = 34.92点
(36 + 36 + 34 + 34 + 36 + 38 + 35 + 37 + 35 + 35 + 31 + 32) ÷ 12 = 419 ÷ 12
毎年必ず出る鉄板分野や、得点源になる分野もあるので、出る問題だけを狙い撃ちして徹底的に攻略すれば、短期間でも効率的に得点を積み上げられます。
法律の知識を持っていたり、不動産会社にお勤めの場合は、さらに短期合格の可能性は高くなります。
とはいえ、法律知識なし、不動産業以外の宅建初学者の方の合格者も多いので、正しい勉強法で挑めば、宅建3が月合格は無理ではありません。
宅建3ヶ月合格のための独学戦略5選
宅建に3か月で合格するための、具体的な戦略をまとめます。
- 学習道具が一式揃った講座を選ぶ
- 効率的に学べる宅建教材で学習を進める
- 学習時間の確保(最低300時間)
- 重点を置く分野の優先順位
- 過去問を中心に学習
宅建3ヶ月合格のための独学戦略①
学習道具が一式揃った講座を選ぶ
学習期間が3か月以上あれば、市販のテキストや問題集でコツコツ独学を進めるとコスパがいいですが、短期間で確実に合格を狙う場合は、学習道具が一発でそろう通信講座を利用したほうが手っとリ早いです。
宅建の通信講座は、テキスト、問題集、動画講義、模試や直前対策など、独学に必要なツールが用意されており、スムーズに学習に入れます。
また、出るポイントに絞ったカリキュラムで無駄がありません。試験で狙われる箇所をしっかりとカバーしているため、短期間であっても合格に必要な知識を効率よく吸収できます。
質問制度もついており、わからないところが出てきた場合でも、すぐに質問できる環境が整っています。独学では解決できない疑問も、すぐに解消できる点が強みです。
宅建通信講座か宅建予備校か?で迷った場合
金銭的に余裕があるなら、宅建予備校の短期集中講座に通うのもアリだと思います。
とはいえ、通信講座も予備校のようなカリキュラムが整っており、動画講義を視聴しながら問題を解いて進めていくスタイルが一般的です。
しっかりカリキュラムに沿って学習を進めれば、短期間でも合格レベルに達することができます。
通学の予備校は通学時間が惜しい
宅建予備校は、通学の時間を考えると時間がもったいない気もします。予備校に通う時間で、少しでも学習を進めたほうが効率的なので、通学時間を削減できる分、通信講座の方が時間の節約になります。
通信講座の方が安く、手軽
通信講座は予備校と比べて料金が安く、手軽に始められる点がメリットです。時間もコストも抑えたい人には、通信講座が最適な選択肢でしょう。
宅建3ヶ月合格のための独学戦略②
効率的に学べる宅建教材で学習を進める
短期間で宅建試験に合格するためには、効率的に学べる教材選びがカギになります。
限られた時間の中で最大の効果を上げるためには、ポイントを押さえた教材を選び、シンプルに学ぶ(いらん知識は入れない)方向性が重要です。
出る箇所だけにしぼった教材
網羅性の高い教材 <<< 出る順で学べる教材
宅建試験は範囲が広いですが、全ての知識を網羅する必要はありません。
むしろ、よく出る箇所に絞った教材を使い、無駄なく学習を進めるほうが、時間を効率的に使えて、得点源にに集中できます。
移動中に学べるスマホ教材も◎
3ヶ月という短期間で結果を出すには、隙間時間の活用も重要です。
最近は、スマホで学習できる宅建教材もあるので、移動中や休憩中などの、ちょっとした時間も有効活用できます。
宅建3ヶ月合格のための独学戦略③
学習時間の確保(最低300時間)
3ヶ月で宅建に合格するためには、学習時間の確保が何より重要です。勉強時間の目安は300時間。つまり、1日あたり3〜4時間を勉強に充てる必要があります。
1日3時間、一気にまとめて勉強する必要はないです。朝早く起きて1時間、夜寝る前に2時間など、生活リズムに合わせて時間を区切り、無理なく継続していきます。
スキマ時間も徹底的に活用しましょう。通勤時間や昼休み、待ち時間など、ちょっとした時間でスマホ教材や音声講義を視聴し、1日の学習時間を補います。
家族や周囲の協力を得るのも、大事です。宅建試験日までの3ヶ月の間だけ「勉強時間を確保したい」と伝え、勉強に集中できる環境を作りましょう。
宅建3ヶ月合格のための独学戦略④
重点を置く分野の優先順位
3ヶ月という限られた期間で宅建試験に合格するためには、得点源となる分野を見極めて、重点的学習を進めることが重要です。
すべての範囲を均等に勉強するのは時間的に無理なので、出題数に基づいた戦略的な学習が必須です。
分野 | 出題数 | 優先度 | 学習方針 | 目標点数 |
---|---|---|---|---|
宅建業法 | 20問 | 最高 | 満点を目指して徹底的に理解・学習 | 20点 |
民法・権利関係 | 14問 | 中 | ほどほどに学習、確実に得点できる問題を拾う | 7〜8点 |
法令上の制限 | 8問 | 中+ | 10月から集中して暗記、短期学習で対応 | 6点 |
税・その他 | 3問 | 低 | 独学時間が足りない場合は、捨てる | 1〜2点 |
統計など | 5問 | 低+ | 直前に軽く確認、最新データをチェック | 3点 |
宅建業法(優先度MAX)
優先度 | 最高 |
出題数 | 20問 |
目標点数 | 20点 |
学習方針 | 満点を目指して徹底的に理解・学習 |
最優先で学習すべき分野が「宅建業法」。重要度は超MAXです。
試験全体の40%にあたる20問が出題されるため、ここでの高得点が合否に直結します。満点を取るつもりで、徹底的に理解しカンペキにしてしまいましょう。
民法・権利関係
優先度 | 中 |
出題数 | 14問 |
目標点数 | 7~8点 |
学習方針 | ほどほどに学習、確実に得点できる問題を拾う |
時間をかけすぎない……でも、完全には捨てないのが「民法・権利関係」
民法・権利関係からは14問出題されますが、専門用語が多く、問題の理解に時間がかかりやすいのが特徴です。
ほどほどに学習し、満点を狙わず、確実に取れる問題を拾う戦略でいきましょう。あまり深入りすると時間を無駄にしてしまうので、難解な部分にはこだわりすぎないように。
法令上の制限
優先度 | 中+ |
出題数 | 8問 |
目標点数 | 6点 |
学習方針 | 10月から集中して暗記、短期学習で対応 |
「法令上の制限」は、試験日が近づいた頃(10月に入ってからなど)に集中して学習するのが効果的です。
法令上の制限は暗記が中心なので、比較的短期間で対応できます。むしろ、早めに覚えてしまうと復習が大変になるので、残り1ヶ月を切ってから一気に仕上げましょう。
税・その他
優先度 | 低 |
出題数 | 3問 |
目標点数 | 1〜2点 |
学習方針 | 独学時間が足りない場合は、捨てる |
「税・その他」は3問しか出題されないため、最悪の場合は捨てても構いません。
どうしても時間が足りない場合は、他の重要分野にリソースを割きましょう。
統計など
優先度 | 低+ |
出題数 | 5問 |
目標点数 | 3点 |
学習方針 | 直前に軽く確認、最新データをチェック |
統計は毎年出題されるため、過去問では対策できません。試験直前に最新の情報を確認しつつ学びます。
宅建3ヶ月合格のための独学戦略⑤
過去問を中心に学習
宅建の独学は、過去問を中心の学習が最も効果的です。
試験問題は毎年、似たような問題が繰り返し出題される傾向があります。そのため、過去問を解き散らかして、出題傾向をつかんでしまうのが合格の近道です。
過去問を解いて間違えた部分や理解が不十分な部分が出てきたら、すぐにテキストに戻って知識を補強しましょう。
過去問とテキストの無限リピートによって、知識が定着し、問題の解き方にも慣れてきます。

頻出問題を、解けるようになるまで何度も繰り返す!
過去問で間違えるたびに、テキストでしっかりと確認し、もう一度挑戦。
このプロセスを何度も繰り返すことで、確実に得点できる力を身につけられます。過去問演習と復習を中心に、徹底的に取り組むことが合格への最短ルートです。
宅建3ヶ月合格のスケジュール例
具体的に7月スタートで3ヶ月間のスケジュール例をご紹介します。
宅建合格までに必要な時間を300時間と想定し、1日3時間の勉強時間で独学を進めるスケジュール(もしくは平日2時間、休日に5時間など)で進行できるよう、一例を挙げます。
ざっくりした期間で組んだので、日程が多少前後するのはアリです。
- 1ヶ月目基礎固め・宅建業法を徹底攻略
- テキストを一通り読む
(わからない箇所があってもOK、全体像を掴む) - 宅建業法を優先的に勉強
- 民法、権利関係はほどほどに勉強
【注意】民法・権利関係は深入りしないが、完全に捨てもしない - 浮いた時間で過去問演習
- テキストを一通り読む
- 2ヶ月目過去問中心の実践演習
- 宅建業法の過去問を3回以上繰り返し解く
- 民法の過去問のうち、「頻出」と書かれた箇所のみ解く
※教材によっては、頻出箇所が書いてあるので参考にする - 間違えた箇所、理解が進まなかった箇所はテキストに戻り復習
- 3ヶ月目法令上の制限・税・統計、直前対策で総仕上げ
- 法令上の制限・税・統計に着手
- 模試形式での演習・時間配分の感覚をつかむ
- 過去問を繰り返し、弱点補強
1ヶ月目:基礎固め・宅建業法を徹底攻略
最初の1ヶ月、7月〜8月中旬は基礎知識のインプットに集中します。
まずはテキストを一通り読み、宅建業法を最優先に学びます。宅建業法は出題数が多く、得点しやすい分野なので、ここに時間をかけて理解を深めておきましょう。
一方で、民法(権利関係)は重要ですが、深掘りしすぎるのは禁物です。特に3ヶ月の短期間での学習では、民法で完璧を目指すのではなく、70%程度の理解で進めるのが効果的です。捨ててはいけない科目ですが、深入りしないようにし、浮いた時間は過去問演習に充てましょう。
2ヶ月目:過去問中心の実践演習
2か月目(8月中旬以降)は、過去問を徹底的に解く段階に入ります。
宅建業法は、カンペキにマスターしたいので、過去問を3回以上繰り返し解いて、息を吸うように解けるようにしておきましょう。
間違えた問題や曖昧な箇所はテキストに戻り、知識を補強していきます。
法令上の制限や税については、まだ手を付ける時期ではありません。これらは残り1ヶ月を切ってから着手するので、今は宅建業法や民法、権利関係の過去問に集中します。
3ヶ月目:法令上の制限・税・統計、直前対策で総仕上げ
宅建の試験日まで、残り1ヶ月を切ったら、法令上の制限と税に着手します。
これらの分野は暗記も多く、比較的短時間で点数を稼ぎやすいので、あまり時間をかけずにポイントを押さえましょう。
同時に、模試形式での演習にシフトし、試験本番の形式に慣れておきます。実際の試験で50問を解くペース感覚や時間配分、問題を解く順番の練習もこの時期に調整していきましょう。
宅建:参照サイト